皆さんこんにちは。現役東大生ライターの縹峻介です。
前回から希ガスのうち、He,Ne,Arの語源を紹介しました。
今回は希ガスの残りのうち、KrとXeの語源について見ていきましょう。
・元素番号36 Kr(クリプトン)
「クリプト」という単語の響きは、他の単語や日常会話では中々聞くことはないでしょう。
実際、ネット上で「クリプト」と調べると、「暗号技術を用いた分散型のデジタル資産のこと」であったり、ゲームのキャラクターの名前だったりと、マイナーな意味が並びます。
というのも、この言葉の語源自体が、ギリシャ語で隠されたの意味の「クリープトス」
※古典ギリシャ語で「隠された」の意。読み方は「クリープトス」
が元になっているためです。
このような名前が付けられているのは、この元素が発見された経緯に遡ります。
1898年、William Ramsay とMorris Traversらによって、液体空気を蒸発させる実験によって発見されたのですが、その際に、他の希ガスに隠れており単離するのが困難であったためです。
・元素番号54 Xe(キセノン)
さて、この辺りの元素になってくると、あまり高校化学でも扱うことはなくなってきますし、こんな元素があるのか!と思う人も多いのではないのでしょうか。
すこーしだけ身近な使用例だと、岐阜県の神岡市にある、ニュートリノなどの観測により素粒子・宇宙の謎の解明を目指す実験装置、カミオカンデの内部の光電子増倍管は、液体のキセノンで満たされていたりします。
これによって、たくさんの粒子の通過跡の中から特定のニュートリノが通過したことを見つける解析を行いやすくしているのです。
さて、この元素名の語源ですが、ギリシャ語で奇妙な、変わったの意味の「キセノス」
※古典ギリシャ語で「奇妙な、変わった」の意。読み方は「キセノス」
が元になっています。
この元素は、William Ramsay とMorris Traversによってクリプトンと同様に発見されました。キセノンは揮発しにくい性質を持っ ているためこのように命名されたと、言われています。
おまけ「元素の語源について」
元素の語源って、その元素の性質や、発見地、人の名前などなど色んなものに由来していて、調べれば調べるほど面白くなっていきます。
「希ガスの語源を追え!!〜前半〜」や「酸素は酸の元?」などなども併せて読むと、その面白さの一端を垣間見えるかも、、、??
公式サイトにて、カルぺ・ディエムが提供している具体的なサービスを紹介中!
カルペ・ディエムでは、学校様・保護者様のお悩みに対応した講演・講座・ワークショップをご提案&実施しております。
生徒の皆さんの大学選び&学部選びのワークショップ、モチベーションアップを目的とした講演、探究学習授業、長期休暇の学習合宿、難関大学合格を目指した通年プロジェクトなど、さまざまなプランをご用意しています。
講師は現役東大生!偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめとして、地域格差・経済格差など、さまざまな逆境を乗り越えた現講師たちが、生徒に寄り添って対応します。
ご相談から受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。