不登校生徒の教室外学習を成績に反映する法改正案、パブコメ実施

不登校生徒の教室外学習を成績に反映する法改正案、パブコメ実施
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学校教育法施行規則の一部改正案

文部科学省は7月11日、学校教育法施行規則の一部を改正する省令等(案)について、パブリック・コメント(意見公募)を実施すると発表しました。

近年の不登校児童生徒の急増を受け、令和元年10月の初等中等教育局長通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」において、我が国の義務教育制度を前提としつつ、一定の要件を満たす場合に、不登校児童生徒が学校外の機関や自宅等で行う学習の成果を成績に反映できることとしてきました。

昨年3月に発表された「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」においては教育支援センターや自宅等での学習が成績に反映されるようにすることが明記され、同6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023」においても教室外の学習成果の成績反映を促すための法令上の措置を行うこととされました。

この度の学校教育法施行規則等の改正案は、令和元年の通知の内容を法令上明確化することを目的とするものです。パブリック・コメントの実施期間は7月11日から8月15日です。対象となる改正案の資料はe-Govパブリック・コメント用サイトをご確認ください。

文部科学省「学校教育法施行規則の一部を改正する省令等(案)に関するパブリック・コメント(意見公募手続)を実施します」2024年7月11日(最終閲覧日:2024年7月12日)

東大生の考察:パブリック・コメント

パブリック・コメントとは、国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に広く一般から意見を募る制度です。平成17年6月の行政手続法改正により法制化されました。集められた意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。

パブリック・コメントの手続きにおいては、まず政令などの案と関連資料がインターネットに公示されます。そこから原則30日間以上にわたり、広く意見を募集します。意見はe-Govのwebサイトから提出することができます。提出された意見について、反映できるものは意見に基づいて案を修正し、反映できないものは反映できない理由を整理します。最終的に政令などを定めるのと同時期に、提出意見や考慮の結果などがインターネットで公示されます。

今回は、不登校生徒の教室外学習を学校成績に反映するための学校教育法施行規則一部改正について、パブリック・コメントが行われます。不登校当事者やその保護者、教員など、さまざまな視点からの意見が集まることで、より良い改正案となることが期待されます。

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この記事を書いた人

東京大学法学部卒。司法試験の勉強をしていたはずが、いつの間にか麻雀プロになっていた。日本プロ麻雀協会に所属。初恋の相手はイーサン・ハント。映画鑑賞、スポーツ観戦、料理が好き。

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