生徒だけでなく教員の英語力も調査
文部科学省は5月9日、2023年度「英語教育実施状況調査」の結果を公表しました。中学3年生でCEFR A1レベル(英検3級)相当以上の生徒は前年度より0.8ポイント増の50.0%、高校3年生でCEFR A2レベル(英検準2級)相当以上の生徒は前年度より1.9ポイント増の50.6%と、いずれも初の5割超えを達成しました。生徒・教師ともに着実な英語力向上がみられています。
「英語教育実施状況調査」は、英語教育の充実や改善に向けた具体的な施策の現状調査で、2013年より毎年実施しています(2020年は中止)。対象は各都道府県・市区町村の教育委員会とすべての公立小・中・高校で、調査学校数は小学校18,560校、中学校9,165校、高等学校3,256校となります。
英語担当教師の英語力について、CEFR B2レベル(英検準1級)相当以上を取得している英語担当教師の割合は中学校で44.8%、高校で80.7%です。いずれも増加傾向にあり、2013年の調査開始から今回が最高値となりました。一方で、CEFR C1レベル(英検1級)相当以上を取得している英語担当教師は高校で前年度より0.7ポイント減の21.8%となりました。
文科省の調査分析によると、生徒の英語力の向上には、生徒の英語による言語活動、教師の英語使用・英語力、ALT(外国語指導助手)との授業外活動等が影響しているとし、その部分を強化していくために今後ICTやALTの活用などが重要になるとのことです。調査では、児童・生徒の英語による言語活動の状況、パフォーマンステストの実施状況、「CAN-DOリスト」形式による学習到達目標、ALT等の参画状況、ICT機器の活用状況、小学校における外国語教育担当者の状況なども掲載されています。詳細は文部科学省公式HP内ページから確認できる。
ReseEd「中高生の英語力、初のレベル達成5割超え…文科省調査」ReseEd、2024年5月10日(最終閲覧日:2024年5月13日)