神奈川県、教員の負担減のため公立中の部活の休日指導者を募集

神奈川県、教員の負担減のため公立中の部活の休日指導者を募集
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休日の部活動を段階的に「地域へ移行」

神奈川県は、公立中学校の教員の負担を軽減するため、休日に部活動の指導をする人材を募集します。県内の運動・文化系の指導経験者が自身をデータベースに登録することで、指導可能な競技や地域、年代等の情報が公開され、学校や地域クラブは市町村の枠を越えて指導者を探すことができるようになります。

 データベースへの登録は、日本スポーツ協会の指導者資格を保有している人、学校の部活動で指導員としての実績がある人、県が認める研修を受講している人等が対象となります。登録に際しては、過去の指導において体罰やパワーハラスメント、セクシュアルハラスメント等の不適格な事項がないことの宣誓が求められます。

実施主体と登録指導者間における交渉および契約については当事者同士で行われます。神奈川県ホームページの「かながわ地域クラブ活動指導者データベース」ページから行うことができます。

東京新聞「公立中の部活動、休日指導者を募集 神奈川県 教員の負担軽減」2024年1月24日(最終閲覧日:2024年1月30日)

東大生の考察:地域移行のメリット・デメリット

部活動の指導を地域に委ねることで教員の負担を低減し、生徒が専門的な指導を受けやすくするため、国は2023年度から3年間を「改革推進期間」として部活動の地域移行を後押ししています。一方で部活動の地域移行には、保護者の費用負担が増加する、ニーズに合致した指導者が見つけにくい等のデメリットもあります。

部活動の休日指導者を求めていても、どう探していいかわからない。良さそうな人材を見つけたとして、その人が本当に資格や指導経験を有しているのかわからない。過去に体罰やパワハラ・セクハラをしているかもしれない。どうにか交渉に漕ぎつけても、活動地域や時間、料金で折り合いがつかない……。

このように、適切な人材探しのハードルの高さから、諦めてしまう学校も多いでしょう。神奈川県が設置する「かながわ地域クラブ活動指導者データベース」は、この問題を解決して部活動の地域移行を促進するヒントになるかもしれません。

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この記事を書いた人

東京大学法学部卒。司法試験の勉強をしていたはずが、いつの間にか麻雀プロになっていた。日本プロ麻雀協会に所属。初恋の相手はイーサン・ハント。映画鑑賞、スポーツ観戦、料理が好き。

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