2023年5月25日に、敬愛高等学校様の高校1年生を対象に「戦略思考ワークショップ」という講義を開催しました。この講義では「勉強に前のめりになろう」というテーマのもと、勉強の楽しさを伝えたり、実際にどのような勉強計画を立てれば良いのかについて生徒と一緒に考えたりしました。
本記事では、イベントの様子をカルぺ・ディエム講師の永田耕作講師(教育学部4年生)がレポートします!
勉強の楽しさを知ろう!
「みんな、勉強するのって楽しい?」
講義に参加した17名の高校1年生は皆揃えて首を横に振っていました。彼らは近年創設された「九大医進コース」という進学を意識したクラスの生徒ですが、それでも勉強を楽しいと思っている人はあまりいなかった様子。
「気持ちはわかるよ。実は東大生も、高校1年生の頃は勉強が好きではなかった人の方が多いんだ。」
と講師は続けます。実は、東大生にアンケートをしてみたところ、7割以上の人が高校1年生の時には勉強が「楽しくなかった」と答えたのです。驚きですよね!
講義内では、東大生がどうやって嫌な勉強を好きになれたのか、あるいはどのようにして嫌いだった勉強を頑張ることができたのかについて、今回のテーマである「勉強の楽しさ」と絡めて説明しました。
勉強はおトクになる!
「20%引きの商品と、20%増量の商品って、どっちがお得だと思う?」
講義の途中で、こんなクイズを出しました。シンプルな問題に見えて、意外と難問なこのクイズ。生徒はそれぞれ用意されたシートに計算式を立てたり、周りのクラスメイトと相談したりして答えを考えていました。活発に議論を進めるだけでなく、他の生徒にも分かりやすいように説明する姿が伺われ、議論に対する積極性の高さにとても感銘を受けました。
「実は、相手に説明することって、すごく勉強になることなんだ。自分の理解が少しでも曖昧な部分があると、それをきちんと相手に伝えることはできない。だから、相手に教えることで相手のためだけでなく、自分の勉強にもなるんだよ!」 講師も受験生時代は常に一緒に受験する仲間と問題を教え合いながら勉強をしていました。「少しでも生徒一人一人が勉強に前のめりになってほしい」という強い想いは、その自身の経験からも来ているのです。
身近なところに隠された勉強のヒント
今回のワークショップでは、値下げシールの話から新幹線の座席の仕組みやくじ引きの確率まで身近にある様々な物事を取り上げながら、「戦略思考とは何か」について講演しました。
「常に自分で考え、疑問を持ち、どう思ったか、どうしたいかを考えることこそが勉強。今はインターネットやAIの発展により、知りたいと思ったことはなんでも知ることができる。だからこそ、色んな物事に「なぜ?」を問うことが大事なんだ!」
計画を立てるにしても、その前に「なんでこの勉強をするのか」「なぜ自分はこの大学に行きたいのか」を考え、自分なりのその理由を見つけることが重要になります。講義を通して、生徒さんたちが取り組んでいる勉強に対して少しでも前のめりの姿勢を持ってくれれば良いなぁと思っています!