高校の三者面談では何を話せばいい?保護者が事前にやるべきことを解説!

多くの学校では、学期末に三者面談が行われます。学校でのお子さんの様子や受験についてなど、詳しく知ることができる大切な機会です。

ですが、保護者の方の中には、何を話せばいいかわからず不安を感じている方もいらっしゃることでしょう。

お子さんが三者面談の時間指定のプリントを持ち帰ってきて、焦っている保護者の方へ、この記事では、東大教育学部生の碓氷明日香が三者面談の内容や保護者がしておく事前準備などについて詳しく解説します!

あわせて読みたい
【東大生の親から学ぶ】受験期の子どもとの接し方 東大生の親から学ぶ受験期の子どもとの接し方
目次

三者面談とは

学校で定期的に行われる三者面談とは一体どのようなものなのでしょうか。概要を理解することで見えてくるものもあるでしょう。ここでは、面談がどのようなものなのか、目的は何なのかについて説明します。

三者面談とはどういったものか

三者面談とは、生徒・保護者・先生の三者で話し合うもので、生徒の普段の様子や成績、今後の進路などについての情報を共有します。

学期末の放課後に行われることが多く、学校によっても異なりますが、面談の時間は10分〜15分程度です。

三者面談の目的

三者面談の主な目的は、生徒の意志を確認し、保護者と先生の協力関係を築くことにあります。生徒が進路について考えていることをできるだけ尊重しつつ、家と学校それぞれの態度や成績を踏まえ、どの立場でどのようなサポートをすればその進路がかなうかをお互いに確かめ合う大切な時間なのです。

三者面談の内容を学年別に解説!

では、実際に三者面談ではどのような話をするのでしょうか。学年ごとに何の話題が中心になるのか、ある程度理解し、考えておくと話し合いがスムーズに進みます。

高校1年生

1年生の面談は、受験や進路の話よりも普段の授業や生活の話が中になってくるでしょう。定期テストの成績についてがメインになると思います。また、授業態度や課題の提出率、部活や委員会での活動の様子やクラス内での人間関係なども話題に上るかもしれません。

家庭での勉強習慣や生活の様子について、先生から質問される可能性が高いです。お子さんの家での過ごし方を振り返っておきましょう。

また、1年生とはいえ、進路についての話が全く出ないことはないでしょう。メインにはならないかもしれませんが、大まかにでも大学進学か就職か、進学なら国公立か私立か、くらいの選択は事前にお子さんと考えておく必要があるといえます。

高校2年生

2年生の面談は、1年生のそれと比べると、少し受験や進路の話の重要度が高まってきます。ご家庭や学校にもよりますが、具体的な志望校の話も出てくるかもしれません。後にも書きますが、面談前にお子さんとしっかり進路について考え、話し合う機会を設けておいた方がいいでしょう。

また、2年生になると、気の緩みから成績が落ちる人も少なくないですが、そういった悩みについても先生に相談できるいい機会になるはずです。どのように成績を上げて、翌年の進学につなげることができるのか、ということも話題に上るかもしれません。

もちろん、授業態度や課題の提出率などについても話されると思いますが、成績の話でかなり時間を使った、という感覚になる方が多いでしょう。

高校3年生

3年生の面談は、受験や進路の話がメインです。面談前には多くの学校で進路希望調査が取られ、その調査や成績を元に、この先受験までの過ごし方について話し合います。第一志望校はもちろんのこと、併願校や浪人するか否か、それぞれの学校のレベルなどについての話が出るでしょう。お子さんの将来を決める重要な局面ですから、ある程度の前提知識を入れておくなど、事前準備は必須です。

成績次第では、志望校の変更を提案される可能性もあります。その場合、理由をしっかり聞いて、面談後にすぐにお子さんと話し合う機会を設けましょう。

最近は入試制度がどんどん変わっているので、それについての説明があるかもしれません。わからない点はしっかり質問しましょう。先生は教育のプロですから、教えを請うのが一番です。

あわせて読みたい
タレント山崎怜奈が考える!「子供が成長する」意外な親の付き合い方 今回はラジオパーソナリティとして全国で活躍中のタレント山崎怜奈さんに、自分自身が自律した大人になる上できっかけとなった親御さんとの関わり方についてお話を伺い...

保護者が事前にやるべきこと

三者面談の前に、保護者がやるべき事前準備とは何でしょうか。ここでは3つ、やるべきことを挙げています。上記の学年別の面談内容を踏まえて、準備をしっかりしておきましょう。

話すことを決めておく

三者面談は前述の通り、10分〜15分程度です。次のご家庭の保護者の方が待っているので、時間を延ばすことは基本できません。長く話してしまいそうだから、その日の一番後ろにしてもらう、という保護者の方もいらっしゃるようですが、先生の休憩時間を減らしているだけです。先生は生徒のことを一番に考える職業とはいえ、面談より先、先生との良好な関係を築くためにも、迷惑がかかることはしないようにしましょう。

進路に関する話に時間を取られてしまって、他のことを話すことができずに終わってしまった、ということにならないように、あらかじめ話すこと、質問事項をまとめておくといいでしょう。メモをして行って、その通りに話を進めていくのも一つの手です。限られた時間を有効活用しましょう。

子どもと話をしておく

三者面談では、必ずと言っていいほど、進路に関する話が出ます。事前にお子さんと話し合う機会を設けて、お子さんの意志・希望を聞き、家庭の状況を伝えて、意見をすり合わせておくことが非常に大事ですその際、できるだけ、お子さんの意志を尊重してあげてください。お子さんが歩む人生ですから。

また、経済面で厳しいことも、奨学金などを使えば何とかなるかもしれません。その場合は、面談で先生に相談するのもいいかもしれませんね。いずれにせよ、お子さんと意見・状況を共有してから面談に臨むことが大切です。

事前に意見をすり合わせていないと、三者面談の途中でお子さんの意見が通らず、教室を飛び出していく、なんていうドラマのワンシーンのようなことが起こりかねません。しっかり時間を取って、じっくり話し合うようにしましょう。

受験の仕組みについてある程度理解しておく

大学受験は高校受験とは違い、仕組みが複雑です。また、最近では年々仕組みが変わっているので、保護者の方が受験した時とは異なる点があるかもしれません。お子さんが受ける年の受験の仕組みについて、事前に調べてある程度理解しておくことが必要になってきます。

全くわからない状態で面談に臨むのと、調べてわからない点をピックアップしておくのとでは全然違います。そもそもわかっていないことが多すぎると先生の質問に答えられないこともあります。共通テストについて、受験科目について、配点について、調査書についてなど、大まかな仕組みを調べておきましょう。

三者面談で大切なこと

事前準備以外で、三者面談において大切なことがあります。4つ挙げたので、注意して面談に臨んでください。

お子さんの意志を尊重すること

お子さんの意志を尊重することが何より大切です。三者面談の主役はお子さんです。自分の意見ばかり話していると、お子さんが本当の気持ちを話せずに終わってしまう、ということがあります。事前準備の段階ですり合わせをすることが大切ですが、面談の時間中も自分ばかり話すのではなく、お子さんが意見を述べるタイミングを作ることを意識するようにしましょう。

受験は生徒が主体的に努力する必要があるもので、保護者が決めた受験校ではモチベーションが下がってしまい、うまくいきません。お子さんが考えて決めた進路を実現させるためにサポートするという姿勢が何よりも大切です。高校生といえど、しっかり考えているものですよ。

先生の話をしっかり聞くこと

先生の話にしっかり耳を傾けることも大切です。ご家庭の教育方針があるのはいいことですが、それを先生に押し付けるのは間違いです。先生の方が教育のプロですから、先生の話を聞きましょう。

目的の項にも書きましたが、面談の目的は家庭の要求を通すことではなく、生徒の進路をかなえるために保護者と先生がどう協力体制を敷くかを話し合うことです。そこを意識しながら話をしましょう。

時間を守ること

1人の人間として当たり前のことですが、時間は必ず守るようにしましょう。面談が始まる5分前には教室の前に着いているのが理想です。遅刻すると、信頼を失うばかりか、話をする時間も減ってしまい、貴重な時間を無駄にすることになります。遅刻した結果、次のご家庭の保護者の方が待っているのにもかかわらず、話し続けてしまい、時間がどんどんずれ込んでしまう、ということもよくあるようですが、他の方にも先生にも迷惑になるので、気をつけましょう。

一方で、あまり早く着きすぎるのもあまりいいことではありません。実例ですが、私の母は毎回面談の15分前に着いていて、先生の準備ができていないうちに面談が始まる、ということがよくありました。先生は保護者を待たせるわけにはいかないので、早く着いていれば早く始めざるを得ません。先生のことを考えるのであれば、早く着きすぎるのはやめましょう。子どもとしても恥ずかしかったです。

また、急に仕事などが入って予定されていた時間に行けなくなってしまった、ということもあるかもしれません。その場合はまた日を改めることになると思います。行けないことがわかったらすぐに学校に電話をして、変更の意を伝えましょう。

TPOを考えた服装で出向くこと

これも大切なことですが、TPOを考えた服装で面談に臨みましょう。明確なルールがあるわけではありませんが、肌の露出が多い服や派手な色合いの服などは場に合わないため、控えた方がいいでしょう。オフィスカジュアルが無難でしょう。

これは、実際に私が学生の時の話ですが、あるご家庭の保護者の方がかなり派手な格好をして面談に来ていたそうで、学年中にうわさが広まったことがありました。こういう場合、うわさの的になるのはお子さんです。お子さんの学校生活のためにも、TPOを考えた服装をしていきましょう。

まとめ

今回は、三者面談の概要、内容や保護者の事前準備、大切なことなどについて詳しく解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

三者面談は、お子さんの将来について考える貴重な時間です有意義なものになるように、しっかり準備をして、万全の状態で臨みましょう。

あわせて読みたい
【保存版】大学の学部の選び方を現役東大生が解説!  進路希望調査を提出しなければいけないのに、やりたいことがわからなくて学部が決まらない……。そんな悩みを抱えている高校生は多いと思います。私も結局東大に入学し...

公式サイトにて、カルぺ・ディエムが提供している具体的なサービスを紹介中!

カルペ・ディエムでは、学校や保護者のみなさまが抱える懸念やニーズに応える形で、講演・講座・ワークショップを提案し、それらを実施しております。

生徒の皆さんの大学選びや学部選びのワークショップ、モチベーション向上を目的とした講演、独自の探究学習授業、長期休暇中の学習合宿、難関大学合格を目指した通年プロジェクトなど、さまざまなプランをご用意しております。

私たちの講師は現役東大生で 偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめ、地域格差や経済格差などの多様な逆境を乗り越えた講師たちが、生徒の皆さんに寄り添って全力でサポートいたします。

ご質問やご相談だけでも結構ですので、お気軽にお問い合わせください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

大学では教育学部基礎教育学コース所属。世界史が好きだったことを踏まえ、教育の国ごとによる違いやその歴史に興味を持っている。趣味はアニメ鑑賞、読書。

目次