冬になると当たり前のように目にする“白い雪”。
でも、よく教科書などで目にする六角形の雪の結晶は、透明で色がないです。
透明なものが大量に集まったら、どうして“真っ白”に見えるのでしょう?
今回は、そんな疑問を東大生の思考法「アカデミックマインド」を使って考えてみましょう!
問いを分解してみよう!
「雪ってなんで白く見えるの?」という疑問を、次のように分けて考えます。
・白ってどういう色なんだろう?
・雪ってどんな特徴があるんだろう?
白ってどういう色なんだろう?
実は、白は“色がない”のではなく、
光のすべての色が同時に目に届いたときに見える色です。
太陽を直接見ると「白く」見えますが、それは赤・青・緑・黄など、たくさんの色の光が全部まとめて含まれているからなんです。
この性質を理解しておくことが、雪の白さを考える第一歩です。
雪ってどんな特徴があるんだろう?
雪の特徴を考えるためには、六角形の結晶が集まったものと考えると深ぼりやすいです。
その雪の結晶には、次のような特徴があります。
・無色透明
・ガラスのように、光を反射しやすい面をたくさん持っている
この結晶が無数に集まると次のような特徴を持つようになります。
・表面も内部も細かい面だらけ
・結晶は不規則に集まるため、光を反射する面の向きや角度はバラバラ
そのため、雪の中に入った光は、
一度反射して終わるのではなく、何度も反射を繰り返します。
その結果、雪の外に出てくる光は、方向がランダムで、かつ、すべての色が均等に出てくるのです。
まとめ
ここまでで、
・白とは「すべての色の光が偏りなく届いたときの見え方」
・雪は、光の向きを変える透明な結晶が無数に集まった構造をしている
という2つの要素が分かりました。
雪に光が当たると、光は結晶にぶつかるたびに向きを変え、まっすぐ進めなくなります。
しかも雪は、特定の色の光をほとんど吸収しないため、すべての色の光が同じように外に返ってきます。
その結果、いろいろな色の光が、方向をそろえずに目に届く。
これを、私たちは 「白」 と見ているのです。
さらに問いを深ぼると…
ここまで考えると、さらにいくつかの新しい問いも浮かんできます。
・なんで光が混ざると白になるのに、絵の具は混ぜると黒になるんだろう?
・雪の種類が違う(水分量や密度など)と、色の見え方は変わるのかな?
・逆に、どうして氷は透明に見えるんだろう?
このように「さらに問いを立てる姿勢」こそが、東大生が大切にしている「アカデミックマインド」の第一歩です。
アカデミックマインドとは
このように、1つの問いを「分解」し、「仮説」「検証」する一連の思考法を、「アカデミックマインド」と呼んでいます。
AIなどさまざまな技術が発達する中、これからの世代に求められるのが「思考力」です。共通テストや大学入試でも「自分で考える力」が試されるようになっています。
カルぺ・ディエムでは、現役東大生と一緒に「身の回りにあふれる疑問」と「五教科の勉強」を結びつけた課題に取り組み、自ら問いを立て、仮説を作り、検証する一連の思考法「アカデミックマインド」の獲得を目指す講座「アカデミックマインド育成講座」を実施中です。













