化学を得意に!現役高校生のための実践勉強法

中学までは得意だったのに急に解けなくなった。勉強しているのに全く点数が伸びない。

そんな悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。本記事では高校化学を得意に変えるとっておきの勉強法をご紹介します!

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目次

化学を学ぶ理由

化学は私たちの日常生活を支える重要な学問です。高校化学の知識は、単なる教科書の中の概念ではなく、現実世界でさまざまな形で活用されています。

日常生活で応用されている

化学は私たちの生活になくてはならない技術の大部分を形作っています。例えばゆで卵を作る時を考えてみても、コンロの着火(燃焼)・水の沸騰・卵をゆでる(タンパク質の変性)などさまざまな化学反応が起こり、利用されています。

また医薬品も高校でならう基礎知識が使われています。痛み止めに配合されているアスピリンは高校化学でならう知識のみで合成可能なほど単純な構造をしています。私たちの日常生活はそういった科学技術に支えられているといっても過言ではありません。

曖昧な情報にだまされないようにする

最近はさまざまな技術が開発されて便利になった一方で、真偽のわからない情報であふれています。情報の真偽を確かめず全ての情報を信じ込んでしまうと、正しい化学知識を持っていればだまされるはずのない怪しい健康療法などに高額なお金を払ってしまうことにもなりかねません。数ある食品・商品の中から本当に自分のためになるものを選びとる上でも、正しい化学知識を身につけておくことは必要なのです。

論理的思考力が磨かれる

化学はさまざまな科学分野の基礎となる学問と言っても過言ではありません。日常生活で使用されている基本的な技術の基礎が詰まっている上に、生物や物理、地学など他の理科分野の土台ともなる大切な学問です。大学で学ぶ学問も高校科学の知識・考え方を利用しているものがほとんどです。化学の基本的な考え方を身につけることで他の分野の理解力も格段に上がります。

高校化学で学ぶこととその順番

高校化学は「理論化学」「無機化学」「有機化学」の三つの分野からなります。基本的にはそれぞれの単元を完璧にし、その次の分野に進むことが望ましいです。各単元で何を学ぶのか具体的にみていきましょう。

理論化学

理論化学は化学の「なぜ」を説明する分野です。入試で問われる際は計算問題が多く、苦手意識を持つ人が多いでしょう。しかし、理論化学は他の化学分野の基礎となるためここでつまずいてしまうと無機化学、有機化学の勉強もうまくいかないことが多いです。公式の暗記だけでなく、現象の「理由」を理解することを心がけましょう。

勉強の際にはまず公式の理解と反復練習を行いましょう。反応速度や化学平衡の式は理解するまで時間がかかりますが、簡単な系での計算を繰り返すことで少しずつ身についていきます。

また共通テストでは公式や物性の知識を等問題が多いです。抽象的な概念も多いですが、一つひとつの事象を説明できるように練習しましょう。

 無機化学

無機化学は主に炭素を含まない化合物を扱う分野です。理論化学と比べて無機化学では、元素の周期的な性質を理解することが鍵です。族や周期による傾向をつかむと、多くの反応が予測できます。計算問題が中心だった理論化学に対して、暗記の多い単元です。一度覚えてしまえば点数は安定しますが、覚える量が多いのもまた事実です。図やイラストを利用したり、語呂合わせで覚えるなど少しでも知識が定着するように勉強法を工夫することが必要です。

また沈殿の生成などをはじめとした実験的な知識が求められます。全ての事象を実際に実験して確かめることはできないため、資料集や実験動画を活用して暗記できるようにしましょう。

有機化学

有機化学は主に炭素を含む化合物を扱う分野です。有機化学では構造式を正確に書けることが大切です。また、命名規則や反応の仕組みは、パターン化して覚えると効率的です。

こちらも暗記が多いですが、無機化学とは異なり基本的な規則を覚えてしまえば、考えて導くことができる学問でもあります。構造式を自分で書く習慣をつけ、「出発物質→生成物→反応条件」のセットで覚えることを心がけましょう。あまり勉強時間の取れないことの多い天然高分子の分野も忘れずに勉強しましょう。

化学に苦手意識を持つ理由

筆者からすると大変魅力的で面白いと感じる高校化学ですが、苦手意識を持っている人が多い科目です。なぜ化学につまずきやすいのか、その主な理由を探ってみましょう。

想像しづらい

身近な活用例が多い化学ですが、その理解のためには原子や電子移動などミクロな世界を考えなければなりません。実際に目には見えず、写真にも取れないためその動きを想像しづらく、直感的に理解できないことにもどかしさを覚えるかもしれません。

暗記で全て乗り切ろうとしている

無機化学をはじめ、全てのことを暗記しようと躍起になり点数が伸びない人もいるかもしれません。

確かに基本事項は暗記しなければいけません。しかし、暗記だけに頼ってしまうと勉強の負荷が大きく、新しい化合物の物性を考えるときに全く歯が立たなくなってしまいます。

科学の勉強の際には各化合物や公式、状況を相互に関連づけて覚えることが大切です。公式を自分で導けるようになるのが理想ですね。

分野がごちゃごちゃになっている

時間に追われてあれもこれもと勉強してしまっていませんか?

確かに化学の分野は膨大で、受験が近づくにつれて不安になるでしょう。しかし理論化学がきちんと定着していない状態で無機化学・有機化学を勉強してしまうと基礎ができていないため知識が混ざり、かえって理解が曖昧になることがあるのです。

理論化学では化学の基礎を学ぶのに対し、無機化学と有機化学はその例外を学ぶ、と言っても過言ではありません。もしくは概論と各論といういい方をしてもいいでしょう。化学の全体像が見えていないのに先に無機化学・有機化学を勉強しても点数は思うように伸びません。焦らずに一つひとつの知識を積み上げていくことが必要です。

化学の勉強法

単語の意味を覚える

まずは用語の意味を完璧に理解することが必要です。同位体と同素体の違いについてきちんと説明できるでしょうかボイルの法則とシャルルの法則、どちらがどちらでしょうか?化学にはややこしい概念がたくさんあります。

そのため、はじめは化学の一問一答を解くことをおすすめします。化学の本質からは離れているように感じられるかもしれませんが、基本的な知識を正確に身につけることこそが点数アップへの近道なのです。

基礎問題を解く

ある程度知識が身についてきたら、計算問題や化学反応式の問題など、知識を試すような基礎問題を中心に演習していきましょう。濃度の問題やエネルギーの問題など、間違いが起こりやすい問題では自分なりの解き方、図を瞬時に作る練習を重ねてください。はじめは冗長だと感じるかもしれませんが、応用問題を解く上では非常に助けになります。

解法を身につける

仕上げには似た形式の問題を何度も解き、解法パターンを身につけましょう。どの分野でも頻出問題の形式はある程度決まっています。頻出問題のパターンを身につけることができたら、どんな問題が出てきても問題なく解くことができるでしょう。大学ごとに決まったパターンがあるので、志望校が決定したらその大学ごとに対策するのも効果的です。

まとめ

いかがでしたか。化学は点数を伸ばすのに時間がかかりますが、一度伸びてしまえば点数が安定する学問です。点数が伸びなくても焦らず、丁寧に演習を重ねていけば必ず報われます。頑張ってください!


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この記事を書いた人

東京大学で薬学や心理学を中心に勉強しています。高校時代に発達障害の方とその支援者を中心に様々な人と関わってきた経験があり、人と話しその人の人生を知るのが好き。ボカロとお笑いが大好き。

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