共通テスト1週間前にやるべきこと〜東大生が考える理想の過ごし方とは?〜

共通テストまで、いよいよ残り1週間となりました。「このままで大丈夫なのか」「いまから何をすればいいのか」——不安が一気に押し寄せる時期です。

この記事では、共通テストを乗り越え、東大に現役で合格したライター碓氷明日香が、1週間前だからこそやるべきこと、やってはいけないことを整理し、迷わず過ごすための指針を解説。さらに後半では、5人の東大生に取材し、同時期に実際何をしていたのか、そのリアルな声もご紹介します。

目次

1週間で成績は伸びる?

結論から言いましょう。1週間でも成績は伸びます。

ただしそれは、ゼロから新しい力を身につけられるという意味ではありません。これまで積み重ねてきた知識や解法を「使える形」に整えることで、点数として表れやすくなるということです。

共通テストは思考力が問われるようになったとはいえ、出題形式や解き方には一定の型があります。直前期にその型を意識して演習を重ねるだけでも、迷いが減り、判断が速くなり、結果として得点が安定するのです。

また、試験開始ギリギリまで単語帳を見ていたら、直前に見ていたものが実際に出題されてすぐに意味を思い出すことができた、なんていう話もあるくらいです。「もう1週間しかない」と思うと、やっても意味がない気がしてしまうかもしれません。ですが、実際には「まだ1週間ある」のです。やるべきことを整理し、この7日間を有効活用すれば、必ず結果につながります。

1週間前にやるべきこととは?

では、1週間前には何を中心にやればいいのでしょうか。勉強から生活、メンタルまで、4つのことに分けて解説していきます。

勘を鈍らせないための問題演習

共通テスト1週間前になると、知識の確認に集中するあまり、問題演習を控えてしまう人がいます。しかし、しばらく新しい問題に触れない期間が続くと、問題文を読むスピードや判断のテンポが鈍り、点数が下がる傾向があるのです。

共通テストでは、知識も大事ですが、それを活用して「判断」することが求められます。この力は、実際に問題を解き続けることでしか維持できません。

そのため、直前期の問題演習の目的は、難しい問題に挑戦することではなく、判断のレベルを本番に近い状態で維持すること。毎日、少しずつでも各科目の新しい問題に触れて、解ける状態を保ち続けておきましょう。

過去に間違えた問題の復習

あと少し点数を伸ばすために最優先すべきなのは、「過去に間違えた問題」を放置しないことです。新たな知識を入れたり、難易度の高い問題に挑戦したりするよりも、以前解けなかった問題を解けるようにするほうが、確実に得点につながります。特に、選択肢で迷った問題や、解説を読んでも曖昧なままにしていた問題には、まだ伸びしろが残っているのです。

復習では、もう一度解き直し、前になぜ間違えたのかを自分の言葉で説明できる状態を目指しましょう。「ケアレスミス」はそれで片付けず、なぜケアレスミスをしてしまったか、まで突き詰めてください。そして、本番ではその間違いを繰り返さないようにする。これだけで、本番で数点、十数点の差となって表れてきます。

本番に向けた生活リズム

共通テスト1週間前は、勉強内容と同じくらい、生活リズムを整えることが重要です。本番で実力を発揮するためには、知識や解法を頭に入れるだけでなく、「その時間帯に頭がきちんと働く状態」をつくっておく必要があります。前日から急に起床時間や就寝時間を変えると、当日に集中力が上がらず、思わぬ失点につながることも。

だから、1週間前は毎日、本番と同じ時間に起き、同じ時間に寝る生活を意識しましょう。特別なことをする必要はありませんが、睡眠時間を削ったり、生活リズムを乱したりすることは避けたいところ。体調を安定させ、いつも通りの状態で試験に向かえることは、それだけで大きなアドバンテージになるのです。

不安をかき消すための勉強

この時期、不安が頭から離れなくなるのは自然なことです。これまでの勉強を振り返って後悔したり、「本番でうまくいかなかったら」と考えたりすることもあるでしょう。しかし、いまさら過去を振り返っても、結果が変わることはありません。不安は、無理に消そうとしても簡単には消えないものです。

今できる行動はひとつだけ。少しでも点数を高めるために、目の前の勉強を続けることです。いずれ必ずやってくる試験日に震えおびえて何もしないより、不安に思いながらも手を動かし続けるほうが結果につながると思いませんか?

1週間前にやってはいけないNG行動3選

では逆に、この直前期にやってはいけないことは何でしょうか。ここでは、NG行動を3つ解説します。

科目を極端に絞って勉強する

1週間前にもなると、「この科目だけは伸ばしたい」「苦手科目はもう捨てよう」と考えて、勉強する科目を極端に絞ってしまう人がいます。しかし、直前期に特定の科目だけに偏ると、触れていない科目の感覚が鈍り、点数が大きく変動する可能性があります。共通テストは2日間でまとめてすべての科目を一気に受験するので、1科目の不出来が他の科目に影響しやすいのです。

すべての科目で大きく伸ばそうとする必要はありませんが、どの科目にも満遍なく触れ続けることが大切です。短時間でもかまわないので、毎日複数科目に目を通し、解ける状態を保ち続けましょう。

新しい問題集に手をつける

「この問題集もやっておいたほうがいいのでは」と新しい教材に手を伸ばしたくなるかもしれません。しかし、今から新しい問題集に取り組んでも、最後まで終わる可能性は低く、途中で手が止まってしまうケースがほとんど。その結果、「まだできていない問題がたくさんある」という意識ばかりが残り、かえって不安を増やしてしまうのです。

直前期に必要なのは、新たな刺激ではなく、これまで積み重ねてきた内容を確実に得点につなげること。新しい問題集に手を出すのではなく、これまで使ってきた教材を見直し、解けなかった問題を減らすほうが、はるかに効率的です。

勉強時間を急に増やす

本番が近づいてきて、「少しでも多く勉強しなければ」と考え、これまで以上に長時間机に向かおうとする人がいます。しかし、長時間勉強することに慣れていない状態で無理に時間を増やすと、集中力が続かず、かえって学習効率が下がってしまうのです。頭が疲れ切った状態では、問題を解いても判断が鈍り、ミスが増えやすくなります。

さらに、勉強時間を増やすことで、就寝時間が遅くなったり、生活リズムが乱れたりする危険もあります。直前期に大切なのは、勉強の「量」ではなく、安定したコンディションを保ったまま「質」を担保することです。これまでのペースを大きく崩さず、自分が集中できる時間の中で勉強を続けることが、結果的に本番でのパフォーマンスを高めることにつながります。

1週間前に東大生が実際にやっていたこと・理想の過ごし方とは?

東大に合格した先輩は、共通テスト(またはセンター試験)の1週間前に何をしていたのでしょうか。また、彼らにとっての1週間前の「理想の過ごし方」はどのようなものなのでしょうか。5人の東大生にインタビューをしました。

Aさん

<1週間前の過ごし方>

当時はセンター試験でしたが、1週間前はひたすら過去問を解いていた記憶があります。ちょうど英語の点数が安定した(190点を切らなくなった)ので、そこで英語の演習をやめ、国語や数学に重点を移していました。ただ、そのまま本番まで英語に触れなかった結果、勘が鈍ってしまい、本番では160点まで下がってしまいました。

<振り返って思う理想の過ごし方>

今思えば、まずは早起きの練習をして生活リズムを整えるべきだったと感じています。また、解いた過去問の数を増やすことよりも、解いた問題をしっかり復習し、正答率が90%を切らない状態になるまで丁寧に回すことが大切だと思います。

Bさん

<1週間前の過ごし方>

社会や英語は授業で過去問演習をひととおり終えていたため、直前期は予想問題集を中心に回していました。数学や理科については、未着手だった過去問を解き切った上で、同じく予想問題に。また、先生から「英語の長文には毎日触れておくように。感覚を鈍らせないためだ」と指導を受けていたため、二次試験の対策も含め、毎日何らかの形で英語には触れるようにしていました。年末年始からこのような勉強を続け、直前1週間は「まとめノート」を活用しながら、集中的に復習を行っていた記憶があります。

<振り返って思う理想の過ごし方>

直前期に意識すべきなのは、自分が苦手とする問題タイプを明確にすることだと思います。分野ごとの得意・不得意だけでなく、「設定が複雑な理科の問題でミスしやすい」などの、より具体的な弱点まで把握しておくことが重要です。その上で、無理をせず、しっかり睡眠をとり、普段通りの生活リズムで過ごすことが、本番に安定した力を発揮するためには欠かせないと感じています。

Cさん

<1週間前の過ごし方>

1週間前は、苦手だった国語・英語・地理を中心に演習していました。得意科目は満点近くで安定していたため、苦手科目で致命的な失点をしないことを意識し、本番と同じくらいの緊張感を持って問題に取り組んでいました。直前の3日間はほぼ地理に集中し、年明け時点では40点程度だった点数を、本番は73点まで伸ばしました。

<振り返って思う理想の過ごし方>

もし明確な苦手分野がなく、ある程度完成している状態であれば、「いかに本番で実力を出し切るか」を考えることが重要だと思います。本番と同じ試験時間、同じ休憩時間、同じ食べ物で過ごすなど、当日の流れを事前にシミュレーションしておくことで、予期せぬアクシデントを最小限に抑えることができるのです。直前期は、勉強内容だけでなく、本番環境への慣れも大切だと感じています。

Dさん

<1週間前の過ごし方>

共通テスト前に、特別に何かをしていたという感覚はあまりありません。基本的には、いつも通りに共通テストの過去問を解いて過ごしていました。数学や理科については、そもそも共通テストに特化した対策をしていなかったため、結果的に国語・英語・地理に多くの時間を割いていたと思います。

<振り返って思う理想の過ごし方>

いまになって思うのは、もう少し体系的に復習をしてもよかったのではないか、という点です。模試で間違えた問題を改めて引っ張り出し、「できなかったものをできるようにする」という意識をより強く持つべきだったと感じています。まとめノートを見返したり、地理のテキストに書き込んだ内容を確認したりはしていましたが、直前期だからこそ、弱点に正面から向き合う復習が重要だったのだと思います。

Eさん

<1週間前の過ごし方>

年末までは、勉強の比重を「共通テスト対策2:二次試験対策8」にしていましたが、直前期に入ってからはその割合を逆転させました。また、共通テスト1カ月前あたりから、高校の授業で共通テスト演習に取り組む機会が増えたため、自分が間違えた知識や考え方をまとめるノートを作り、復習に活用していました。

<振り返って思う理想の過ごし方>

反省として強く残っているのは、「問題を解きっぱなしにしてしまったこと」です。数学1Aで「そろそろ試行問題のような問題が出るのでは」と予想して一度解いたものの、「さすがに本番では出ないだろう」と慢心し、そのまま復習せずに放置していました。すると本番、似た問題が出題され、強い後悔と焦りから大きく動揺してしまいました。復習までやり切る覚悟がないのであれば、安易なヤマカンには頼らず、いつも通り落ち着いて問題に向き合うほうが、結果的によいパフォーマンスにつながると感じています。

まとめ

共通テストが目の前に迫ってきて、不安が尽きないことでしょう。ですが、ここで立ち止まっても点数は伸びません。今できることを丁寧に積み重ねていくことが何より大切です。最後まで考えることをやめず、工夫をして、諦めずに進み続けてください。健闘を祈ります。


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この記事を書いた人

教育事業や出版事業での取り組みを様々な媒体を通して発信しています。自社メディア「カルペディア」では、「人生を”ちょっと”前のめりに」をテーマに、教育・学習を取り巻く様々な疑問・関心について記事を掲載しています。

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