[講師インタビュー]東大受験のきっかけは恩師からの言葉|新藤講師にインタビュー!!

今回は、カルぺ・ディエム所属の現役東大生講師である新藤篤隼斗さんにお話を伺いました。

周りに東大志望の学生が居なかった新藤さん。一体どのようにして東大に現役合格を掴み取ったのでしょうか。

本記事では東大合格までの軌跡、そして新藤さんが生徒に伝えたい思いを語っていただきます。

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挑戦のきっかけは恩師の言葉

ーー新藤さんの通われていた高校から東京大学の合格者がでたのは10年ぶりだと伺いました。そのような環境の中で東大受験をしようと思ったきっかけはなんでしょうか。

高校二年生の二者面談で、尊敬している担任の先生に「お前なら東大いけるよ」と言ってもらったことがきっかけです。

僕の親は教育熱心ではありません。中学受験はせず、進路も「国立大に行ってくれれば」程度。

そのため高校一年生の頃は東大受験なんて全く考えず、部活に没頭する日々でした。当時は、ほぼ毎日活動がある陸上部所属で、朝練もありました。将棋部と掛け持ちしており、忙しかったですね。

テスト勉強すら満足にできず、成績が抜群にいいわけでもなかったんです。ただ数学だけはずば抜けて得意で、進研模試なら満点が取れました。

転機は、高2であった担任との二者面談でした。先生は数学教員で、予習なしでも全部理解できるくらい授業が分かりやすく、私のことを信じ続けてくれました。私も「この先生についていけば受かる」と確信がありました。

そのため「お前なら東大に行ける」と本気で信じてくれた先生の気持ちに応えようと努力しました。万が一、東大までは届かなくても、努力して東北大学などの難関大学に合格できるようになれば十分だとも考えていました。難関大学に合格するために、数学以外の科目も勉強するようになりました。

それ以前は勉強できていなかったこともあってか、本腰を入れて勉強するうちに、段々と成績も伸びていきました。そのまま順調に行けば東大に届く見通しが立ったので、高校二年生の冬に東京大学を志望校として心に決めました。

ーー成績が順調に伸びていったということで受験生活は順調に思えるのですが、東大から志望校を変えようと思ったことはなかったんでしょうか。

たった一度だけ、共通テスト後に悩みました。

僕が受験した2022年は非常に難化したと言われた年でした。私の共通テスト全体の得点率は85%ほどありましたが、それでも東大はC判定だったんです。「本当にこのまま東大でいいのか」と気持ちがぶれました。

経済的な事情から、浪人は難しいのに、それでも東大一本のつもりだったので、初めて親と意見がぶつかりました。それまで両親はずっと応援してくれていたので、親すら信じてくれないのか、と落ち込む気持ちもありました。しかしここでも担任の先生が「新藤なら東大に合格できる」と信じてくれたので、心が折れることなくラストスパートをかけられました。

東大受験を支えた仲間と勉強法

ーー高校では周りに東大受験生はいなかったと伺いましたが、どのようにして受験を乗り越えたのでしょうか。

東大志望の仲間こそいませんでしたが、東工大・京大・東北大といった難関大を志望する友人がおり、模試の成績を見せあったり、問題を出しあったりして切磋琢磨しました。「東大志望なら、全ての科目で誰にも負けられない」と考えていたこともあり、いい刺激になりましたね。

また近くに校舎がなかったため、予備校には通っていません

。高校では、「この先生についていけば絶対に大丈夫」と信頼できる授業もあれば、物足りなさを感じる授業もありました。そのため理解度や学習進度に応じて、授業の復習と自習用教材の使用比率を使い分けました。母校に東大受験のノウハウはなかったので、参考書選びなどはYouTubeの動画を参考にしました。

ーー自己分析を欠かさなかったんですね。順調に成績は伸びていったんでしょうか。

あまり思い通りにいかず、心が折れそうになることもありました。

初めの挫折は高三の春に訪れました。群馬県では毎年5~6月に東大志望生に向けた東大合格セミナーが開かれます。そこで県内の東大志望者が集まるので、母校に東大志望者がいなかった僕にとっては、同じく東大を目指す学生と初めて対面する機会でもありました。

周りの学生たちはみな優秀で、授業の内容を理解しているように見えましたが、私は人生で初めて「授業についていけない」感覚を味わっていました。「母校ではどんなに悪くても学年5位には入れたのに」と、自分が井の中の蛙だったことを実感して絶望しましたね。

でも、その悔しさがバネになって、一層勉強に身が入りました。部活の引退直後には、夏の東大冠模試が控えていたので、そこに向けて猛勉強しました。結果、模試の数学の点数は40点から倍の82点に。偏差値も70を超え、努力が形になって返ってきたことに手応えを感じました。

しかし順調に伸びたのは最初だけで、秋頃には頭打ちになってしまいました。数学は伸びても他の教科が伸びず悩む毎日。「本当に受かるの?」などと心無い言葉をかけられることもありました。

特に印象に残っているのが、友人から言われた「お前が受かったら30万円の自転車買ってやるわ。」という言葉です。妙に現実味のある数字にリアリティを感じざるを得ず、そんなに自分は受からないと思われているのかと非常に悔しかったです。努力に結果が伴わず、周囲の反応にも心を折られかけた。高三の9月頃は、勉強面でも精神面でも非常に厳しい時期でした。

そこで自分に今必要なのは何の勉強なのかを考え、思い切って数学の勉強時間を0にしました。浮いた時間は、特に伸び悩んだ国語と英語に割り振りました。いま振り返っても思い切った戦略でしたが、その甲斐もあってか最後の東大オープン模試では無事にA判定がとれました。

ーーそこまで大胆な勉強法に踏み出せない人が多いと思うのですが、新藤さんはどのような受験戦略だったのでしょうか。

 今になって振り返ると目的意識を持った勉強」が大事だったと感じます。極端な例ですが、東大国語の対策で、配点が6点しかない漢字の勉強をしてもあまり意味がないですよね。

点数を上げるなら、もっとかけた時間に対して点数の上り幅が大きい分野を勉強したほうがいいはずです。闇雲に勉強すればいいのではなく、目的に対してふさわしい手段をとらないと、学習の効率に大きな差が生じます。

広く言えば、今の勉強が何のためなのか、どの単元の点数をあげたいのか意識することが重要です。

数学の勉強時間を0にしたのは極端な例でしたが、よい判断でした。全体の点数を上げるために適切な手段を考え、勇気をもって実行することが、合格の秘訣でしょう。

生徒には「前向き」になってほしい

ーー新藤さんが講師として生徒の皆さんにお伝えしたいことはなんでしょうか。

自分がかつて担任から励ましてもらったように、僕の言葉で前向きに勉強に取り組む人が一人でも増えてくれたら嬉しいです。

自分と似た境遇の生徒さんと接する中で、自分の体験談や考えを伝えることが本当に楽しくて、この仕事を始めました。予備校講師や家庭教師としても勤務しましたが、カルペ・ディエムでは、もっとたくさんの人々に自分の言葉を届けられます。

生徒の皆さんの中には自分と似た境遇の方も多いため、講義を通して経験を共有し、反応をもらえることが何よりの喜びでした。

最初は問いかけてもまったく手を挙げなかったのに、最後の講義では「わかる人ー?」と聞くと次々と反応が返ってくるようになった時は、やりがいを感じます。そういった時に自分の想いが少しずつ伝わっていった手応えがあります。

今では「自分の言葉で少しでも前向きになってほしい」と目標が変わり始めています。私が達成感を得るだけではなく、相手に響くような講義をしたい。いくら話しても伝わらなければ意味がありません。

僕の講義を前のめりに受けてくれる生徒さんの助けになりたい。特に自分の経験を交えてメッセージを送る講義では熱が入ります。

ーー新藤さんの熱い思いはきっと生徒さんにも伝わっていると思います。これからどのように教育に向き合っていかれるのでしょうか?

今は教育格差に一番興味があります。

自分のような地方出身の方や経済的に制限がある方、家庭環境が複雑な方の中には、進路を諦めてしまう方も多いでしょう。私の周りにも悩んでいる方はいます。留学に行ったものの、十分な金銭的な援助が得られず現地で困っていたり、いわゆる「毒親」の家庭で育ってきていたり。東京大学でさえそんな現状なのだから、社会全体ではもっと困っている人がたくさんいるでしょう。

教育は希望すれば、誰でも自由に受けられるべきですよね。そのためにまずは日本国内から教育格差を是正する活動に携わりたいと思っています。

ーー 最後にこの記事を読んでいるみなさんにメッセージをお願いします!

この記事を読んでいる方、そして僕の授業を聞いてくれた方には、自分の可能性を、まずは自分が信じてほしいです。

昔は、僕が東大に行くなんてほんの少しも考えていませんでした。勝手な思い込みで自らの可能性を狭めていたのです。

僕の檻を壊してくれたのは、担任の先生でした。先生のおかげで自分の可能性を信じて、一生懸命努力できました。

「自分の人生を変えてくれる誰か」に出会える確率は高くないでしょう。でも自分の可能性を信じてあげることはできます。勉強に限らず、部活動でも課外活動でも自分が打ち込めるものに対して、悔いのないように努力してください。

ーーありがとうございました。

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カルペ・ディエムでは、学校や保護者のみなさまが抱える懸念やニーズに応える形で、講演・講座・ワークショップを提案し、それらを実施しております。

生徒の皆さんの大学選びや学部選びのワークショップ、モチベーション向上を目的とした講演、独自の探究学習授業、長期休暇中の学習合宿、難関大学合格を目指した通年プロジェクトなど、さまざまなプランをご用意しております。

私たちの講師は現役東大生で 偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめ、地域格差や経済格差などの多様な逆境を乗り越えた講師たちが、生徒の皆さんに寄り添って全力でサポートいたします。

ご質問やご相談だけでも結構ですので、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

東京大学薬学部四年生。高校時代に発達障害の方とその支援者を中心に様々な人と関わってきた経験があり、人と話しその人の人生を知るのが好き。現在は薬学部で脳と記憶の研究をしている。

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